Freedom~ちっぽけな冒険隊Ⅳ~

昔の旅を思い出しながら
こうやって文章書いてると知らない間に
結構長くなってたりするもんだよな
今は国語の授業中だ。
どうせ今日はテスト返し。授業聞く気全くなし
もう少し好きに書かせてくれ

 

さてさてPM8:30、
俺らは土浦の街の中心部に帰ってきていた
まぁ中心部といっても特に何もないんだけどね。
駅でもらった周辺地図を広げてみたんだけど
近くにスーパーはなさそうだ。
てことで昼に続きまたセブンにお世話になろう
俺がかごに入れたのはバナナ、レトルトカレー
食パン千切りキャベツ、天然水2L。
貧乏高校生は贅沢ができない

そのセブンから歩いて
20分ほどのところにキャンプ場はあった
チェックイン時間はとっくに過ぎていたので
翌朝代金を払うことにした。
もちろん電話はしてあるよ
Amazonの安物テントを友達と建ててたら
おっちゃんが手伝ってくれた
おかげで10分もかからず建てることができた
最後におっちゃんが心配そうに言ってたよ
「このテントに2人寝れるかな??」
安心してくれ、意地でも寝てみせる
さすがに空腹の限界、
お待ちかねの夕飯にしようか
さて問題だ。
さっき買った食材を思い出してくれ
あの食材を使って
俺はどんな夕飯を作ったと思う?
レッツシンキングタイム
3.2.1はい終了
答えはこうだ。
まずバナナを歯でかじる。
その次にそのバナナを食パンに挟む。
そしてその上からカレーをかけて
バナナカレーパンの完成
次にサラダだ。これは超簡単
まず千切りキャベツの袋を開けよう。
そしてカレーを流し込む。
はいカレーキャベツの完成
要するに
カレーさえあればなんとかなるってこと
うん、将来は料理が得意な人と結婚しよう

そろそろ寝ようかと思ってたPM9:30
なんだか外が騒がしい。
大人数の笑い声がする
若干不機嫌になりながら外に出た
そしたら子供会か何かの集まりが
キャンプファイアーを囲み
ダンスしながら踊っているのだ
「これは長い夜になりそうだ、、、」

10分後誰かが俺らのテントを叩いた
「お~い誰かいますかぁ」
さっきの子供たちだ。
「このテント小さいですねぇ」
正直くそ腹立ったが優しい声で言ってやった
「こらぁ食べちゃうぞ!!」
そしたらこれが逆効果。
ツボにはまってしまったらしく
それから20分攻撃は続いた
「友達よホントにすまない」
PM10:00
ボディーシートで体を拭いて寝た
風呂は明日の朝だ。近くの銭湯に行こう
おやすみ、今日もいい日だった

 


なかなか寝れない。テントの中が暑すぎる
まるでジャングルだ
きっと夜になっても下がらない外の気温と
1.5人用のテントに寝てる
2匹の野獣のせいだろう
5分、10分、30分、60分、、、
ついに時刻は夜11時になってしまった
「なぁ暑いし外いかね??」
「同感、俺もそう思ってた」
2人はテントから抜け出して港へ歩いた
あれほどうるさかった子供たちも
もう全員寝静まり返っていた
聞こえてくるのは
遠くから聞こえる波の音と鈴虫の大合唱
歩いて3分で港に着いた
そこには昔使われていたたくさんの船が
無造作に積み重なっていて
偶に風が吹くとギシギシ音を立てていた
ちょっと怖い。
二人は黙ってコンクリートの地面に座り
ただ暗い夜の湖を眺めていた
灯台があるので少し明るい
何分か経ってどちらかが口を開いた
学校のこと、将来のこと、好きな女の子のこと
俺らは時間を忘れて喋り続けた
これまでで最も深い時間
16歳の俺らには
将来日本がどうなるかなんて
全然分かんない
もしかしたら急激に景気が悪くなるかもしれない
逆にバブルがまた起こるかもしれない
どんな時代になっても俺らは俺ららしく
生きていこうぜみたいな話をしてた気がする
今思えば臭すぎる話だよな
まぁ体も洗わずに
きついテントで寝ようとする馬鹿者には
これくらい臭いセリフもお似合いかもしれないな

 

何時間経っただろうか。灯台の灯りが消えた
外の気温も下がってきた
俺らもやっと寝れそうな気がする
テントに戻ってすぐに爆睡した
鈴虫の大合唱は12時を過ぎても
鳴りやむことはなかった

 

おはよう、テントの中が明るい
外に出ると昨日の子供の笑い声
カモメの鳴き声
ラジオ体操の愉快な音楽
すぐ隣にこいつが寝てるってことを除けば
これ以上ない最高の朝だ
近くのコンビニで朝飯を買って港で食べた

 

あ、言い忘れていたが今日の帰り道は
宇都宮まで初ヒッチハイク
電車代もったいないからね
友達のことを起こしたのだが
なんだが機嫌が悪い
放っておこう
ヒッチのルートを決めるために
周辺の街について聞いておくことにしよう
丁度いいところに昨日の小学生がいた
「なぁ筑西市ってどんなとこ??」
「・・・・・・・・」
無視された。きっと風呂に入ってないからだ
自分でも気づいてる。俺らくせぇ

 

テントをたたんで銭湯に行った
行く途中でヒッチについて話したんだけどさ
またケンカしたんだよね
友「お前、今日のヒッチについて調べた」
俺「あったりまえだろ。昨日の夜1時まで
寝ないで調べ続けたわ。とりま国道にいこう」
友「その道の交通量は?
宇都宮に行く車の割合は??」
俺「おいおい俺は交通量調査のバイトじゃないんだ
そんなの知るかよ、ネットにも載ってない」
友「載ってないわけない。もう一回調べろ」
俺「いや、仮にデータがあってもさ
ヒッチの役には立たねえよ。大事なのは気合」
友「んじゃ俺はヒッチしないから電車で帰る」
全くこれだから金に余裕あるやつは、、、

 

銭湯のお湯は日焼けした肌には熱すぎた。
銭湯の中でおっちゃんに道を聞いたが
頭がボケ過ぎて何言ってるのか分からん
もうデータなんていらん
自力でやってやるよ

 

10分後俺は銭湯をでた、友達を置いて
さぁ帰ろう俺の街に
歩き出した俺の右手に雨粒が落ちてきたのに
まだ気づいていなかった